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箱根駅伝はなぜ関東のみ?関東だけの理由は全国大会ではないから

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今日も気になるニュースについてさまざまな情報をもとに解説していきますので良かったら最後までご覧ください!

それでは、本題ですが、毎年選手の勇姿がかっこいいと話題となっている箱根駅伝について

この記事では、

・なぜ箱根駅伝の出場校は関東のみ?
・箱根駅伝が全国大会ではないとは?

といった疑問についてまとめてご紹介させていただきます!

結論、箱根駅伝出場校が関東のみである理由は、箱根駅伝が全国大会ではなく関東大会であるためです。

箱根駅伝出場校はなぜ関東のみ?

引用:月刊Online

箱根駅伝出場校が関東のみの理由は、箱根駅伝が関東学生陸上競技連盟の主催の関東大会だからです。

関東学生陸上競技連盟とは?:
東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・茨城県・栃木県・群馬県・山梨県に本部を置く陸上競技関連の競技部で構成されているスポーツ団体。
(以下関東学連)

一方で、全国大会は日本学生陸上競技連合が主催しています。(以下日本学連)
日本学連が主催している全国大会は出雲全日本大学選抜駅伝(10月開催)全日本大学駅伝(11月開催)の2つです。

世間では箱根駅伝と出雲駅伝と全日本駅伝の3つを大学三大駅伝と呼び、3冠を目指す大学が多い中で、
関東以外の大学は3冠を目指すことが出来ないことから、箱根駅伝は全国大会にするべきという声が多く見られますが、
関東学連は創設から造り上げてきた伝統を手放して、日本学連に運営させるのも拒否しているという現状があります。

関東学連は、箱根駅伝公式ホームページにて、
参加校は、本連盟の加盟校であり、競技者は所定の通り当該年度の登録を完了していることと提示しているため、
関東学連に加盟していない大学は参加資格がありません。

箱根駅伝(関東大会)と出雲駅伝(全国大会)の出場校の比較

2つの大会を比較すると、出場校が大きく違います。

2023年の出雲駅伝では、出場校の半分以上が関東以外の大学となっています。

2023年度出雲全日本大学選抜駅伝競走出場チーム

チーム名地区名出場回数
北海道学連選抜北海道学連32
東北学連選抜東北学連34
駒澤大学関東学連29
中央大学関東学連27
青山学院大学関東学連13
國學院大學関東学連6
順天堂大学関東学連26
早稲田大学関東学連28
法政大学関東学連16
創価大学関東学連3
城西大学関東学連5
東洋大学関東学連23
北信越学連選抜北信越学連34
皇學館大学東海学連5
大阪経済大学関西学連6
立命館大学関西学連20
関西大学関西学連8
広島経済大学中国四国学連20
環太平洋大学中国四国学連3
第一工科大学九州学連25
アイビーリーグ選抜23

一方で、箱根駅伝の出場校は関東の大学のみです。

2024年度箱根駅伝出場校

チーム名地区名出場回数
大東文化大学関東学連52
明治大学関東学連65
帝京大学関東学連25
日本体育大学関東学連76
日本大学関東学連90
立教大学関東学連29
神奈川大学関東学連54
国士舘大学関東学連52
中央学院大学関東学連23
東海大学関東学連51
東京農業大学関東学連70
駿河台大学 関東学連2
山梨学院大学関東学連37
駒澤大学(シード権獲得校)関東学連58
中央大学(シード権獲得校)関東学連97
青山学院大学(シード権獲得校)関東学連29
國學院大學(シード権獲得校)関東学連17
順天堂大学(シード権獲得校)関東学連65
早稲田大学(シード権獲得校)関東学連93
法政大学(シード権獲得校)関東学連84
創価大学(シード権獲得校)関東学連7
城西大学(シード権獲得校)関東学連18
東洋大学(シード権獲得校)関東学連82

ここまでご覧いただく中で、

2024年度箱根駅伝は予選で関東以外の大学も出場していたよね?
これまでに関東以外の大学も箱根駅伝に参加したことあるよね?

と感じた方もいらっしゃると思います。

結論、どちらも大正解です◎
関東学連が関東以外の大学の参加を許可したときのみ、参加枠が関東→全国になっています。

2024年第100回大会のみ全国どの大学も参加可能

2024年箱根駅伝は、節目の年であるためか全国から参加可能でした。

第100回箱根駅伝予選会(2022年6月30日発表)の参加資格は、
例年の「関東学連登録者」から「日本学連男子登録者」に広がり、全国の大学が参加可能でしたが、
第101回大会以降は従来の参加資格に戻ることが既に発表されています。

関東学連の100回大会が全国化、101回が元通りなどの発表はすべて事後報告かつギリギリの報告だったと世間から批判を受けました。

関東以外の大学が招待された過去の大会

箱根駅伝は、基本的に関東の大学しか出場できませんが、過去に4回関東以外の大学が出場した大会があります。

1928年 第9回大会  関西大学
1931年 第12回大会 関西大学
1932年 第13回大会 関西大学
1964年 第40回大会 立命館大学、福岡大学

上記4回は、関東学連からの特別招待という形で、関東以外の大学が招かれて出場したという形になります。

1928年大会では、関西大学は5区で関東勢抑えて区間賞を取得しています。(津田晴一郎選手)
また、関西大学の駅伝は今でも強く、西の箱根駅伝とも呼ばれる丹後駅伝(2023年)では2位という好成績を収めています。

箱根駅伝出場校が関東だけあることに対する世間の評価

Xでは下記のような声が多く見られました。

箱根駅伝て最近まで全国大学の早いとこ決める大会だと思ってたんですよ。
それをたまたま関西の子に話たら関東のみだし大学名に関東しかないだろうって言われ、
あれは読売新聞主催の関東大会で割りと関西人は見ないとキッパリ言われました(笑)

青学が優勝することはいいけど結局は地方から来てる人が大多数な訳でさ。
だったら地元を盛り上げるために関東だけじゃなくて関西なら関西大学駅伝とか西日本大学駅伝にしてみたらいいのに。
沖縄の人たち日テレないから箱根駅伝知らないって夜ふかしで言ってたし。
どこも箱根に固執しすぎじゃない?

箱根駅伝全国化さっさと実現させれば良いんにと思うんやが 伝統がとか建前で言うけど、
本音は駅伝が取り柄な一般学生からあまり人気のない関東の大学が学生取られるの嫌がってるだけやろ
立命館、関大、関学辺りが参戦可能になれば、間違いなくブランド的に関東に流出してた駅伝学生集まる

箱根駅伝に対する印象は、関東と関西で大きく異なりそうです。

また青山学院大学原監督は、今回の関東学連の対応に対して、世間に疑問を投げかけました。

今回、原監督のように疑問を感じた箱根駅伝出場経験ありの関西大学・福岡大学は参加を辞退しました。
こうした状況に対して、下記のようなコメントが見られました。

関西大学不参加表明。これは英断。
地方の大学が関東学連の大会に記念だから招待されるみたいな風潮だし、地方の大学が出場することで駅伝界が箱根駅伝中心となってまう。

箱根駅伝の全国化で、地方大学の関大・福岡大が選考会を辞退...
出場枠増で地方の大学が1月の本戦に出場できるように見えるが全日本のような選考ではないため、
毎年予選会の10位以下で予選落ちしていた関東の大学が出場できる枠が広がっただけのように見えるんだけど


このように世間からは批判的な意見もみられますが、関東学連は2024年1月5日

発展の在り方のひとつの方法として参加資格を全国に広げることも考えられますが、それだけが発展の在り方ではありません。
関東の大会として、さらに魅力あるものにしていくことが、相応しい発展の在り方だと考えます。
(長距離種目の有力選手が関東地方の大学に集中している現状を踏まえながらも)
関東の各大学と本連盟の先輩方の、努力と創意工夫の積み重ねによって、今のような存在になったものです。
それを継承しながら、さらに発展させていくことが、本連盟の責務と考えています。」
とこれまで通り関東学連の加盟校を基盤として大会を発展させていく考えを主張しています。

2024年第100回大会とこれまでの箱根駅伝と比較

これまでに記載させて頂いたように、2024年100回大会のみ箱根駅伝に全国から出場可能となりましたが、
100回大会は下記3点がこれまでの大会と異なりました。

出場枠が3枠増加(20校→23校に)
出場枠が関東から全国へ
関東学生学連合(学連選抜)廃止

1点ずつ詳しく紹介させて頂きます。

違い1:出場校増加

例年、箱根駅伝の出場校は20校です。
本戦で10位以内に入ったシード権をもつ10校と予選会を勝ち抜いた10校が走ります。

第100回大会では、2023年箱根駅伝本戦で10位以内に入った10校と予選を勝ち抜いた13校が参加する形でした。

2024年箱根駅伝予選会結果(2023年10月14日(土))

順位チーム名地区名予選会記録
1大東文化大学関東学連10:33:39
2明治大学関東学連10:34:38
3帝京大学関東学連10:35:08
4日本体育大学関東学連10:36:42
5日本大学関東学連10:36:54
6立教大学関東学連10:37:06
7神奈川大学関東学連10:37:20
8国士舘大学関東学連10:37:21
9中央学院大学関東学連10:37:27
10東海大学関東学連10:37:58
11東京農業大学関東学連10:39:05
12駿河台大学 関東学連10:39:40
13山梨学院大学関東学連10:39:47

例年の参加基準だと、東京農業大学・駿河台大学・山梨学院大学は参加することはできませんでしたが、
100回大会のみ3校追加ということで本戦に参加することが出来ました。

違い2:参加校が関東→全国の大学へ

上述の通り、参加資格が100回大会のみ「関東学連男子登録者」→「日本学連男子登録者」でした。

これにより、関東以外の大学も10月の箱根予選会に出場し、予選会で13校以内に入れば本戦に出場できるという条件でした。

100回目の節目を迎えるということから、今回のみの特別枠という形を取ったと考えられます。

違い3:関東学生学連合(学連選抜)参加なし

第100回大会では、関東学生連合(学連選抜)が編成されませんでした。

関東学生連合チームとは、箱根駅伝の予選会を通過できなかった大学のうち、成績上位者10名で構成されるオープン参加チームのことです。

現時点で連合チームがなかった理由は、明らかになっていません。
東洋経済が関東学連に対し、第100回大会で連合チームを編成しないことに至った経緯について取材を申し入れたようですが、学連からの回答はなかったと公表しています。

このように100回大会では、これまでの大会と大きな違いが3点あり関東以外の大学も箱根駅伝本戦に参加可能性がありました。
しかしながら、いざ蓋を開けてみると参加した大学は関東の大学のみという結果となりました。

今回予選会に参加した関東以外の大学の結果は下記の通りです。

27位 京都産業大(関西学連)
34位 立命館大 (関西学連)
35位 皇學館大 (東海学連)
37位 札幌学院大 (北海道学連)
39位 日本文理大 (九州学連)
43位 大阪経済大 (関西学連)
44位 中京大 (東海学連)
45位 環太平洋大 (中国四国学連)
46位 愛知工業大 (東海学連)
47位 信州大 (北信越学連)
55位 放送大学関西 (関西学連)
※上位13校までが本戦出場可能。

100回大会のみ全国化したのに関わらずなぜ関東の大学だけだった?

全国化されたのに、結局本戦は関東の大学だけ?

と感じる方も多くいらっしゃると思います。

どうして、関東以外の大学が予選を勝ち上がれなかったのでしょうか。

理由は以下の5つ考えられます。

関東以外の強豪校が参加を控えたから
・箱根駅伝全国化の発表が遅すぎる
・箱根駅伝のコース
・箱根駅伝の全国化が1回限り
・記録を持っている選手が関東に集中

それぞれ詳しく紹介させて頂きます。

理由1:関東以外の強豪校が参加を控えたから

これまで関東学連から招待され関西大学・福岡大学・立命館大学が箱根駅伝に参加した経験があります。
この3校のうち、関西大学・福岡大学は今回予選会に参加しない形となりました。

福岡大学・関西大学は実力の高い選手が集まった大学であるため、参加していたら結果は変わっていた可能性もあります。

福岡大学・関西大学が箱根駅伝の予選会に参加しなかった理由として、
下記で説明させて頂く、箱根駅伝全国化の発表が遅かったことや箱根駅伝の全国化が1回のみということが関連しているかもしれません。

理由2:100回大会を全国化するという発表が遅かった

関東学連は、2022年6月30日に第100回箱根駅伝の全国化を発表しました。
この発表から予選会までは、1年4ヶ月という期間でした。

1年あれば十分なのでは?

と感じる方もいるかもしれません。

ただ、箱根駅伝は記録が更新されレベルが高くなっていることから、箱根駅伝に出場するためには相当の練習が必要であると考えられます。

例えば、近年優勝候補として毎年名前が上がっている青山学院大学は、
原監督が就任されてから箱根駅伝で有名となりましが、原監督就任後、5年間は箱根駅伝には出場できず、シード権を獲得できたのは6年後になります。

具体的に、青山学院大学は、第22回大会(1943年)箱根駅伝に出場しましたが、その後長い間箱根駅伝に出場することはなく、再び箱根に出場したのは22年後、第41回大会(1965年)でした。
以降、12年連続で出場を果たしシード権を獲得するものの、第52回大会(1976年)を契機に再び箱根駅伝から遠ざかってしまいます。

そんな青山学院大学陸上部に、2004年陸上競技指導者(駅伝競走・長距離走・マラソン)・大学教員・スポーツ解説者・タレント・コメンテーター・評論家というキャリアをお持ちの原晋監督が就任しました。

原監督就任後、第85回大会(2009年)に青山学院大学陸上部は33年ぶりに箱根駅伝出場を果たします。(結果22位)

その後、翌年第86回大会(2010年)に出場すると8位に入賞、第91回大会(2015年)には初めて箱根駅伝総合優勝を果たします。
更に、翌年第92回大会(2016年)も優勝し2連覇達成、続く第93回大会(2017年)も優勝、そして第94回大会(2018年)も優勝し4連覇という偉業を成し遂げました。

このように、現在優勝候補として毎年名前があがっていて今年度優勝した青山学院大学でも、箱根駅伝に参加するまでに5年間かかっています。

このように箱根駅伝を出場を実現するためには、5年スパンでの練習が必要だと考えられます。

理由3:箱根駅伝のコース

箱根駅伝と出雲駅伝、全日本大学駅伝のコースを比べると、箱根駅伝で結果を残す為には、箱根駅伝のための練習が必要だと考えられます。
関東以外の大学が出場できなかった理由として、箱根駅伝のための練習を出来ていなかったことが1つの要因かもしれません。

  • 箱根駅伝と他の2つの駅伝のコースの比較

下記の写真をご確認頂けると分かるように、箱根駅伝は他の2つの大会と比較して高低差が大きく、1区間が非常に長いことが特徴です。

・高低差
・一区間の距離

〈箱根駅伝〉

引用:箱根駅伝 5区高低差874m

<出雲駅伝>

 引用:出雲駅伝 高低差18m

<全日本大学駅伝>

 引用:全日本駅伝 高低差26m

理由4:箱根駅伝の全国化が1回のみ

箱根駅伝の全国化が第100回大会の1回のみであることが考えられます。
今回100回大会という節目の大会だったため、関東学連が全国の大学を招待する形になりましたが、101回大会からは元通りに戻ることが既に発表されています。

関東以外の大学はどれほど頑張っても2025年の大会には出場することができません。
これでは、関東以外の大学は1回のみのために箱根駅伝のための練習に力をいれようと思えないかもしれません。

実際に、関西大学・福岡大学は今回予選会に参加しない形となりましたが、箱根駅伝の全国化が今年度だけだったからかもしれません。

理由5:記録を持っている選手が関東に集中

関東以外の大学が予選で勝ち上がれなかったのは、記録を持っている選手が関東に集中していることが考えられます。

高校で記録を残した多くの選手が関東の大学に進学している現状があります。
今年度優勝した青山学院大学の選手を見てみるとほとんどの選手が、関東以外の高校出身です。

名前出身高校
1区 荒巻朋熙選手大牟田(福岡県)
2区黒田朝日選手玉野光南(岡山県)
3区太田蒼生選手大牟田(福岡県)
4区佐藤一世選手八千代松陰(千葉県)
5区若林宏樹選手洛南(京都府)
6区野村昭夢選手鹿児島城西(鹿児島県)
7区山内健登選手樟南 (鹿児島県)
8区塩出翔太選手世羅(広島県)
9区倉本玄太選手世羅(広島県)
10区宇田川瞬矢選手東農大三(埼玉県)

またハフポストによると、青山学院大学だけに限らず関東以外の高校生が関東に集中していることが明らかになっています。

・陸上・5000メートルの自己ベストタイム上位100人のうち、関東の大学に進学したのが87.4%(2012〜16年度大学入学者)
・第93回箱根駅伝に出場した20大学の選手の出身地は、関東以外が68.8%

まとめ

この記事では、

・なぜ箱根駅伝の出場校は関東のみ?
・箱根駅伝が全国大会ではないとは?

といった疑問についてまとめてご紹介させていただきました。

結論、箱根駅伝が全国大会ではなく関東大会であるため箱根駅伝出場校は関東のみとなっています。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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